キスから始まる方程式


「?」



桐生君、何してるの?



そう思った瞬間、耳に突然走った温かい感触。



「ひゃっ! き、桐生君!?」



ペロリと私の耳をひと舐めした桐生君が、今度はカプッと同じ場所に優しく噛みついてきた。



「こ、こらっ! 桐生君! お母さん来ちゃうってば!」



桐生君の暴走っぷりにさすがに焦りだした私は、遅ればせながらジタバタともがき出した。


けれどもちろん力の差は歴然で、桐生君の腕はビクともしないわけで……。



これってばまさか本当にやばい!?

麻優の言ってたとおりになっちゃうってこと!?



ジリジリとせり上がってくる猛烈な不安。



「やっ! 桐生君! 桐生君ってば!!」

「七瀬、黙って……」

「えっ?……っんんっ!!」



騒ぐ私の唇を黙らせるように、再び桐生君が自らの唇で塞ぐ。



桐生君、やっぱり本気!? どうしようっ!?
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