キスから始まる方程式


……っ!? 桐生君!?



初めての感覚に頭の中が真っ白になる。



「んっ……ん………っ」



角度を変えて、桐生君が何度も何度も温かい唇を重ねてくる。


そのたびに私の心は、どんどん桐生君色に染められてゆくような気がした。



「桐……生君……」



酸素不足になりそうなほどの長い口づけから解放された私は、まだ熱っぽい唇でそっと桐生君の名前を呼んだ。


そんな私の呼びかけに答えるように、優しい声で囁く桐生君。



「七瀬、可愛い」

「っ!」



またしても飛び出した桐生君の“可愛い”発言に、心臓が早鐘を打つ。


明らかに動揺している私には相変わらずおかまいなしに、桐生君が私の黒髪をそっと耳にかけた。
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