キスから始まる方程式


「あっ……あのっ、七瀬? 桐生君?」



ふと気が付くと青い顔をした麻優が、あたふたと焦りながら私と桐生君の顔を交互に見上げていた。



やっば……!



しかし気が付いたはいいが時既に遅し。


恐る恐る桐生君の方を見やると、眉間に深いしわはもちろんのこと、額にはくっきりと青筋までもが浮かんでいた。



ひぃ~っ! なんだかよくわかんないけど、絶対怒ってる~っ!!



不機嫌なんてもんじゃない。


全身から怒りのオーラがメラメラと出ているのがわかる。



「あのねっ……桐生君……っ」



桐生君の怒りの原因は不明だが、なんとかその場を取り繕おうとする私。




その時……



グイッ



「へっ!?」



突然私は桐生君に手首を掴まれ、強引に教室の外へと連れ出された。
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