キスから始まる方程式
毎朝学校に行くと、同じ教室に大好きな桐生君がいてくれる。
授業中もふと横を向けば、大好きな笑顔が私を幸せいっぱいに包んでくれる。
今まで以上に桐生君をひとり占めしているような気がして、毎日嬉しくてたまらなかった。
―― 好きな人と席が隣って、こんなに幸せなものだったんだ……。
ここ一週間、それをことあるごとにしみじみと実感してきた私。
でも、こんなに幸せ過ぎていいのかな……。
けれどそんな幸せいっぱいな私に、時々不意に襲ってくるどうしようもない不安。
べつに悪いことをしているわけではないのだけれど、幸せの代償として、いつかとんでもなく大きなしっぺ返しをくらうんじゃないだろうかと、なぜだかそんな気がしてならないのだった。