君とふたり暮らし。
「それはムカついて当然だね!」
 私は芦田くんの話に合わす。こうゆう時、誰もが同感して欲しいだろうから。
「だろー?やっぱ佐倉さんに電話して良かったー。ヤンキーだから俺の気持ちわかってくれると思って!」
「だからー、勝手に人をヤンキー呼ばわりしないでよ。こんなに大人しい子なのに。」
 いつの間にかすっかり解けあった私達は、その後2時間以上も電話が続いた。いつの間にか過去の恋愛話までしていた。そして、音楽の趣味など、意外と共通点が多いことにビックリした。
「明日も仕事だろ?ごめんな。変なことで電話して。俺も明日はバイトなんだ。学校暇になってきたから、これからはもうちょっとシフト入れてもらうことにしたんだ。」
 私はそれを聞いて何故かちょっと嬉しくなった。
「じゃ、また明日!」

 翌日のお昼の休憩時間、私は芦田くんと他のスタッフと10人くらいでランチを食べていた。
「ホント、意味分かんないことで電話してくるしー!」
「いや、だってあの怒りは一人では抱えきれないだろ!」
 私達は昨晩の電話の話でまた盛り上がっていた。周りのみんなもそれを聞いて笑っている。
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