【長】野球ボール
「ちょっとこのままでいさせて」


抱きしめられたままのあたし。


「か、一輝!?」


一輝の行動はいつも突然で、あたしの胸はドキドキしっぱなし。


「明日の試合のための充電ー」


キュンとなる胸。


あたしも一輝の背中に手を回した。




「やっと叶夏との約束果たせるな」


「約束?」


少し体を離した一輝が優しく微笑んでくれる。


「『もうすぐ甲子園』って約束」


そして唇にも優しい感触。


とろけそうになるのは、夏の暑さのせいかな…?


一緒に行こうね、甲子園。
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