花の名は、ダリア
「変なソージ。
初めから、そうだったじゃない。」
「えぇ、そうですよ。
初めから。
貴方は俺だけの、唯一の花だ。
昔も今もこれからも、互いの身体が朽ち果てる日が来たとしても、ずっと。」
「あら。
それはムリよ。」
ナンダッテ?
ソージはダリアから身を離し、それでも華奢な肩を掴んだまま目を瞬かせた。
ナニがムリ?
ドコがムリ?
だってもう、俺だけじゃん。
てか、俺を選んでくれたンだろ?
ダリアは笑う。
ソージの胸の内など知る由もなく、無邪気に笑い、そしてのたまう。
「この身体が朽ちたら、私はサムが待ってるトコロに行くの。」
…
…
…
はあああぁぁぁぁぁ!!??
ひょっとして、さっき言ってた約束って、ソレ!?
今生では結ばれなくても、死後の世界で…とかそーゆー、ロミジュリ的な!?
「んなコト、俺が許すワケねェだろ、クソがぁぁぁぁぁ!!!!」
ソージは部屋どころか建物中に咆哮を轟かせた。