一冊の手紙Ⅱ
光輝の特別な女の子になりたい。
もし、無理なら少しでも長く、光輝と一緒に居たい。
そう思っちゃうのは、ダメなのかな?
でも、こんな風に思ったら、もうどうにも止められない。
そう考えながら、帰りに校庭にあるテニスコートを覗いて見た。
試合をやっていたらしく、コート内を走り回っている光輝。
少し小柄な体に、少し大きめのユニフォーム。
昔からずっと使っているラケット。
サウスポーだから、人とは違う打ち方。