ウチらの初恋〜natumi〜


無事に翼先輩のケータイも見つかり

お昼ご飯を食べて、いろんなとこをぶらぶらした

翼先輩と一緒にいるってだけで楽しかった



「…………もう暗くなったね」

「ですね」

「俺、夕方って嫌いだった」

「私もです、友達とさよならするのが嫌でした」

「もう、帰らないとな……」

え…………

まだ先輩といたかった………

わがままいっちゃだめ


あ………

そうだった、翼先輩に

私達って付き合ってるか聞くんだった



「翼先輩!」

「ん?」

「私達って、両想いになったじゃないですか」

「付き合ってるんですよね?これは初デートですよね?」

「…………」

「翼先輩?」

翼先輩は考えるようにしばらく喋らなかった




「…………ごめん」



「俺は…………」












































「付き合うつもりはない」

















「デートのつもりもなかった」

























「友達じゃだめ?」




















「…………え?」










「ごめんな」


「駅まで送る」













「……………」






私達はいっさい喋らなかっし、



翼先輩の後ろを歩いていた




私は何がなんだかわかんなかった




両想いなのに付き合わない







友達がいいって



私は彼女にしたくないってことでしょ?





なんで?









翼先輩は駅に向かって後ろも見ずに歩いていたから




























その場から逃げたした





























泣いて、叫んだ









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