薬指の約束
みんなのおかげで私は毎日笑っていられた。
それでもふと考えちゃうゆやのこと。

授業中、お風呂に入ってるとき、いつだって心の中にはまだゆやがいた。

私たちが別れてすぐ、良樹と弘人たちがまた笑い合っていた。
ゆやのおかげなのかな??
そうだったらいいなぁ。


もし、ゆやの立場に私がいたら良樹への嫌がらせを止めることができたのかな。
グループのみんながしていることをたった一人で止めることができるのかな。

私、どうすればいいの??


明日は卒業式。
この学校とも、みんなとも、ゆやとも離れ離れ。

明日、いっぱい泣いちゃうね。

~♪~~♪
今日はたくさんメールが来る。
卒業式前の夜はみんな寂しい。

何気なくメールボックスを開いた。

《岡田勇弥》

ゆ…や…?

《久しぶり 明日、卒業式始まる前、会ってもらえる?》

どうゆうこと…??
でも最後にゆやに会えるんだね。
ゆや、会いたいよ。

《分かった でも急にどうしたの??》

《ありがとう それは明日話すよ》

《気になる》

《明日な!!》

そこから寝る直前まで私たちはメールをしていた。
やっぱり私、ゆやが好きなんだなぁ。

でも、卒業したらもう二度と会うことはなくなるんだね。



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