星降る夜に。
マッサージにフェイシャルエステ、岩盤浴をしたという。
よくぶっ倒れないな…。


だけど確かに、より綺麗になった。




莉子の手を取ってスカイエリアに向かうと、夕日が沈みかけていた。オレンジ色の夕日が海に沈んでいくように見える。



「うわぁ…綺麗」



莉子は目を輝かせてそれを見ている。夕日を浴びる莉子も負けずに綺麗だ。



「莉子、ちょっとこっち向いて」




細長いケースを莉子に見えるように開いた。

ピンクゴールドのオープンハートが横に3つ連なったネックレス。

とても細い作りのもので、莉子に似合うと思った。


だけど莉子はそれを見て不安そうな表情で、買ったのかと聞いてくる。



これは俺がデザインしたもので、昨日上がってきたサンプルだと言うといくらか表情が和らいだ。

莉子にそれをつけてみると、チェーンの長さがちょうどよく、3つのハートは莉子の鎖骨の間にぴたりとおさまった。

不思議なほど、よく馴染んでいる。
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