星降る夜に。
今日ほど夜になるのが待ち遠しかったことはない。
仕事中も時計が気になって何度も目をやってしまった。
20時に仕事が終わると、急いで着替えて外に出た。制服を入れた袋は会社の駐輪場に停めてある自転車のかごに放り込む。
大輔さんのお店の近くで待ち合わせているから、電車に乗るために急ぎ足で駅へと向かう。
昨日は姉の家に泊まった。今日会うのが最後だということを話したら、自分がコーディネートすると言い張ったのだ。
朝はいつもよりずっと早く起きて、私の髪をしっかり巻いてくれた。
ポニーテールにしていたから少しうねってしまったけど、それでも毛先はパーマのようにふんわりと巻きが残っている。
メイクも姉がしてくれて、私の少し丸い目を生かしてキャットアイというやつにしてくれた。小悪魔風らしい。
「大輔さん、褒めてくれるかな…」
「莉子は私の妹なんだからね。可愛いに決まってるの」
姉のそういう自信はどこから来るのだろうかと笑ってしまった。
「遠慮せずに甘えてくるのよ。好きな相手なんだから…お互いに好きなんだから…」
姉が言いたいことはよく分かる。私と大輔さんが幸せになることを願っている。私も今夜だけは、それを願っても許されるかな。