星降る夜に。





待ち合わせ場所に着くと、すでに大輔さんがいた。


あのときと同じ、薄いブラックの細身のパンツとベスト、白いワイシャツ。

ボタンはいくつか開いていて、袖をまくっているから筋肉質の腕が出ている。


大輔さんは首から肩にかけて流れるようなラインが素敵なんだ。


何度見ても見惚れてしまう。




「見とれてんじゃねーよ」



私に気づくと苦笑しながらこちらへやって来て私の手を取る。彼の目は私の頭の先からつま先までじっくり見てから微笑んだ。
私の毛先に指をクルクル巻きつけている。



「色っぽいなぁ。莉子、あのときと同じ服装だな」



私はブルーのチェック柄のマキシワンピースを着てきた。憶えていてくれたんだ…。



「大輔さんも同じだね」


「あのときに戻ったような感じがする。さて、まずはメシか。腹減ったわ」



出会ったときの自分に戻って楽しんだらいいんだ。他の人が見たら、私たちが恋人同士じゃないことも、本当はこんなことしたらいけないことも分からないんだから。

今日は自分に素直になりたい。楽しい思い出が欲しい。





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