星降る夜に。




世間はもうすぐお盆休みに入るというのに、うちの会社はそんなの関係ない。

配送に休みはないし、帰省の荷物なども増えてますます忙しくなる。

私たちはお盆が明けたあとに交代で2~3日休めればいいほうだ。

誠さんは一週間くらい休みがあるらしく、ご両親や親戚と旅行に出かけると言っていた。
私の両親は少し休むと言っていたけど、忙しいみたいだからどうなるか分からないらしい。




私は大輔さんと再会して以来初めて、彼のジュエリーショップに集荷に来た。
出来れば来たくなかったけれど、ドライバーが誰も都合がつかなかったのだ。


お店の前に車を停めて外に出ると、店内からスーツ姿の男性が出てきた。スーツだけどネクタイはしていなくて、ボタンもいくつか開いていてラフな着こなし。
クールビズってやつかな?

背が高くてがっしりした体格で、彫刻のようなくっきりした顔立ちだ。
大輔さんよりももっとずっとソース顔。



「もしかして莉子ちゃん?」


男性は私を見るやいなや、片手を上げて笑顔で近づいてきた。
知らない人だけに警戒してしまう。


「あの…失礼ですがどちら様でしょうか?」



< 68 / 171 >

この作品をシェア

pagetop