星降る夜に。
誠さんに呼ばれて振り向くと、手招きをされた。

姉は大丈夫というように目で合図をして、こっちにやってくる。



「莉子にはやっぱりダイヤみたいね。二人が話していたところは見られてないから大丈夫よ。吉岡さん、ちょっといいですか?」


「何でしょう?」





誠さんのところへ行くと、彼がショーケースの中を指さした。

エタニティリングだ…。ダイヤモンドがリングを全周しているタイプで、ピンクゴールドのものだった。



「これはどうかな?僕はダイヤが一粒埋め込まれてるタイプのものにしようと思うんだけど」


「…綺麗だね、これ」




煌びやかなジュエリーは見ているだけで引き込まれる。


私は指輪なんて何だっていい。あってもなくてもいい。

ただ一言、「綺麗だ」と褒めてほしいんだ。

大輔さんに…。



「莉子、これ出してもらおうか」


「そうだね」



こんなに贅沢な思いはそうそう出来ない。
それならみのりの言う「玉の輿」に乗ったらいいんだ。
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