【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

さよならの真実




キャンプが終了し、風邪を引き月曜にはお互いまた普通に学校で顔を合わせた。
またなんでもなかったみたいに過ごす日々に特に文句はなかったけれど

やっぱりどこかで突っかかっている自分がいた。



なんとなく無意に時間を過ごしている気がしてならない。
キノの側にいて幸せなはずなのに、不安が消えなくてたまに疑ってしまう。


だけど


こっちからアクションは起こさない。

そんなこんなで
キャンプからはや1ヶ月。




「フーちゃーん、生物の小テストどーだったー?」


「うーん、死んだ」


窓から冬の気配がそこまで近づいているような寒さで、色気をなくした木々も寒そうに風に揺られてる。



「エリちゃんは何点?」


「え、うーん87ー」


「聞かなきゃよかった」


「生物は、キノくんも得意でしょ?」


「生物だけね」


ちらりとキノの席に目をうつすと周りの女の子にテストの成績を誉めはやされているキノがいた。


キノは少しだけ笑っていた。

最近のキノはといえば

相変わらずいつもの調子で居てくれて、私としてはほっとしていた。


ほっとしたけど、もやもやは消えない。

キノは本当に何も思っていないのだろうかとか、もうどうでもいいのかなとか。


キャンプで私がキノのことを少し知ってしまったことキャンプのときはすごく気にしていたのに。


タカラという存在について触れたら

どんな反応されるんだろう。


ああ、怖いな。


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