【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

高橋冬様






会いに来てくれてありがとう。

嬉しかった。

タカはすごいよね。俺の予想すること何にも当たんない。

タカはすごく強い人です。


俺の憧れです。


もらった手紙全部読みました。

七瀬さんは、その通りすぎて何も言えなかった。

マヒロには今度遊ぼうって言っといて。

アザミは嫌いって言っといてほしい。


それから、アザミには、
お前のせいじゃないって、

それも、よろしく。


俺、タカのこと、たくさん傷つけてきた。


俺は、タカラのことを忘れることはないから、
きっと一緒にいればこれからも傷つけてしまうと思う。


それなのに、
タカは俺のこと好きって言ってくれた。

嬉しかった。


俺、1つだけ、嘘ついてた。


タカに言ったよね。

全部、嘘だって。


代わりにしてたって。


確かに、代わりに思ったときもあったけれど。


俺が、タカにしてきたことも、言った言葉も、
全部、本気の言葉だよ。


嘘なんてなかったよ。


これから、どうなっていくか、よくわからないけれど、

もし、また、
タカの側に居れる未来ならいいなって、思うよ。

これ、本当だからね。


今日はそっちの天気はどうですか。


タカは元気ですか。


もう、タカって言うのはやめようか。


冬さん?
なんか変だね。


まあ、いっか。


俺、将来、生物の教師になりたいって最近思い始めたよ。

タカは自分の将来決めてる?
たぶん決めてないよね。

けど、タカなら大丈夫な気がする。


タカならなんでも出来ると思うから。

じゃあ、また、会う日まで。



あ、1つ言い忘れてた。














冬さん、俺と、




友達から始めてもらえませんか?











…fin
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