恋人は高校生組長
「お嬢、夕餉の時刻です。帰りましょう」



ワタルにぎゅっと手を握られて、なんだか……胸が切なくなった。



「そうだね」





青井君だったらどうだったかな……なんて、意味もなく思ったりして。




どんな手のつなぎ方だっただろう?
優しかったかな?
それとも力強かったかな?



叶うわけのないことを思い描いては振り払った。

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