恋人は高校生組長
私たちが帰り着いたとき、家の中は、ひどく静かだった。



誰も、いない?
そんなはずないのに……





「ただいまぁ……みんな?」



玄関から奥をうかがうが、ことりとも音がしない。


眉間にしわを寄せたワタルが、私の肩を抱いた。




「お嬢、気配が変です。
 様子を見てきます」

「えぇ」






確かに、なにか感じる。
殺気……っていうのかな………



ワタルは、奥に入っていった。



そして………
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