手の届かないキミと
でもそうなったのは、もちろん私だけじゃない。
クラスのあちらこちらで、「かわいい」って話してるのがわかる。
本当に、何をしても女子を喜ばせる人だ。
「じゃあ、サンドビーチにしようぜ!」
「サンドビーチか…」
「そんな遠くないし、よくね?」
「確かに、ここから電車で行けるしね。」
「だろ!決まり決まり~!」
「じゃあ場所はサンドビーチで決まり。あとは日時とか集合場所とか…」
「それは村山にまかせた!」
そう言うと、西村くんは村山くんの肩をぽんっとたたいた。