コンビニ砦の戦い(仮題)
僕もマイルドセブンに火をつけると井上ちゃんもメンソール煙草に火をつけた。
井上ちゃんは銘柄には特にこだわりがなくてメンソールばかり吸っていた。
山本さんがよしと言うと煙草をもみ消して立ち上がり歩き出した。
山本さんのスピードは多少は落ちたが、やはり早かった。
何処まで行かないといけないのか分からないし今夜は野宿になるかも知れないくらいの覚悟をしながら僕は、必死について行った。
井上ちゃんも同じように必死だった。
途中に崖崩れの場所が有り山本さんが先に行って安全を確認したら合図すると言った。
山本さんは岩や石などでかなり高くなった小山をゆっくり登った。
僕達は山本さんの合図を待ったが、なかなか合図が無く心配になってきていた。
「ゆっくり来い!慌てるなよ!」
合図が聞こえた為に僕達は慎重に小山を登った。
小山を降りかけてそこの風景に驚いた。
降りた所の道路が完全に陥没して通れなくなっていたからだ。