恋のカルテ
私たちは、二人がげの席に座った。
「へえ、旨そう」
先生はお弁当の包みを開けると、まじまじと見つめた。
「手作りの弁当なんていつ振りだろう」
「お口に合うか分かりませんが、どうぞ」
「いただきます」
黙々と食べ始める先生。よほどお腹がすいていたのだろう。あっという間に完食してしまった。
「ごちそうさま。旨かったよ」
「たりました?」
私は空になった弁当箱を片付けると、持ち帰るように紙袋に入れた。
「うーん。昨日の昼にカップラーメン食って、それから忙しくて何も食えなかったから、もっと食えたかも」
「……昨日の昼、ですか?」
聞き返す私に、先生はさらりと答える。
「そう、昨日の昼。いつものことだよ。さてと、そろそろ行くか。高原は今週でオリエンテーション終わりだろう?」
「はい」
「頑張れよ」
先生はそう言って立ち上がると、食堂を出て行った。