恋のカルテ
頭を上げられないでいると、先生は私の頭をツンとつつく。
「……ごめん、いいすぎた」
その言葉に顔を上げる。すると、先生は私の目を真っ直ぐに見ていった。
「高原の気持ちには感謝しないとな。ありがとう」
「は、はい。……あの、もし起きれるんでしたら、寝室へ行きましょう。ここじゃなくて、ベッドで寝たほうがいいです」
「ああ、そうだな」
私はふらつく先生の手を引いて起き上がらせた。
「なんか思ったよりもふらふらするな」
「あれだけ熱が高ければ仕方ないですよ。着替えもします?」
「そうするか。何でもいいから出してくれる?」
「はい」
スエットに着替えさせて、ベッドに寝かせると先生はすぐに目を閉じた。
起きたら食べられるようにお粥でも作っておこう。
そう思いベッドサイドから離れようとする。
でも、先生の手は私の上着の裾をしっかりと握っていた。