恋のカルテ
それから五分も経たないうちに、目の前の森くんは頬杖をついたまま動かなくなった。
シャーペンの先でつついてみたけれど、ピクリとも動かない。
おそらく寝てしまったのだろう。
今日は午後も同じ研修内容だ。
退屈と言ったら怒られてしまうかもしれないけど、私だって眠い。
だからってあんな堂々と……後で泣き付いてきても教えてあげないからね。
森くんの背中に向かいベーッと舌を出す。
すると運悪くインストラクターと目が合ってしまった。
怪訝そうな顔で睨まれた私は、コホンと軽く咳払いをして姿勢を正すとマウスを握り直す。
ちゃんと真面目にやろう。
無駄なことなんて何もないんだから。