【完】 Squall ~いくつもの恋をして~
「おい、あさりの家は次で乗り換えだろ」
「あぁ…。帰りたくないな。」
課長が家に来そうですごくイヤ。
まだ冷静に話しが出来る状態じゃないからなおさらイヤ。
「日本に女友達も家族もいないってすごく不便だね」
親しい同僚はいるけど、課長とのことはさすがに言えない。
突然泊めてといえばあれこれ聞かれる。
名前を隠していても、何かのはずみに口に出してしまいそうで
とてもじゃないけど行く気になれない。
学生時代の友達がいないから家に帰らないと行き場を失う。
「家来るか?」
言ってるみやちはにやにやと面白がっていて
「傷心の私につけこまないで」って言ったら爆笑してた。
乗り換えの駅につき仕方ないと立ち上がり
「みやちありがとね。また連絡する」
笑顔で手を振ってみやちを見送った。
親戚の家にいきなり行くのも変だしな…
仕方ない。帰るかな…。
ホームに入ってきた電車に乗るとどこへ行くかばかり考えた。
逃げたいのか?
逃げたいのかも。
考えたくないんだろうな。