お前のこと、一生かけて守るよ
昼休み。言った通り先輩が、あたしの教室まで迎えに来た。

まだ、みんな慣れないせいか若干の悲鳴は上がるものの、それでも睨み付けてきたりするような人はいない。

「裏庭で食べようか」

そう言った先輩に、小さく頷くと先輩が手を差し出す。

これは、そういうことだよね?と自分に問いかけ、ゆっくり手を出すと先輩の大きな手が重なった。

そして「行ってらっしゃーい」という、愛里紗の声に見送られ教室を出た。

「すげぇ、うまそ。理湖が作ってんの?」
「あ、はいっ。見た目は悪いですけど…」
「そんなことないだろ。見た目だって、うまそうじゃん。なんか一つちょうだいよ」

そう言うと先輩は、口を開けて待っている。恥ずかしいな、と思いつつも得意な卵焼きを一つ、ポーンと口の中に入れた。

「ん、うまいじゃん」

人に褒められるってことが最近なかったから、すごく嬉しくて思わずニヤけてしまった。
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