委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
「えっと、確か心療内科とかいうやつだと思ったよ」

「へえー、そうなんだあ」


 私はなんとか平静を装った。相原君に心の動揺を悟られなければ良いのだけど……

 それにしても、相原君のお母さんの専門が心療内科というのは予想外だった。よくは知らないのだけど、心の病気を扱うお仕事なんだと思う。


「あのさ、嫌なら答えなくてもいいけどさ、田村って人のお母さんは、どんな仕事をしてたのかな?」

「え?」


 いきなり悠斗の事を聞かれて私は戸惑ってしまった。てっきり相原君は悠斗の事に関心がないと思ったのだけど、そうではなかったのだろうか……


「えっと……知らない」


 悠斗のお母さんの仕事を思い出そうとしたけど、思い出せなかった。というか、悠斗のお母さんって仕事をしてたのかな。それさえも聞いてなかったと思う。そもそも、どうして相原君は悠斗のお母さんも仕事をしてるって、そう思ったんだろう……


「あの人、家族の話を殆んどしてくれなかったから。そう言えば、男勝りな妹さんがいるとは言ってたかな。それくらい」


 単に「知らない」だけでは説明不足だと思って、そう言い足したのだけど……


「ずいぶん不誠実だよね」


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