委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
 相原君の辛辣な一言に、思わず私は「えっ?」と聞き返していた。いつもおとなしくて温厚な相原君の言葉とは思えなかったのだ。もっとも、言った本人の相原君も、「あっ」と言って驚いたようだけど。


「相原君……?」

「ごめん。僕は部外者だってわかってるけど、なんか、納得出来ないんだ。その田村って人、本当に桐島さんが好きなら、桐島さんとの事を大事に思うなら、自分の家族の事とか、ちゃんと桐島さんに伝えるべきだよね?」

「それはそうかもだけど、彼には彼の事情が……」


 そう。悠斗には事情があったと思う。私は無理に聞き出しはしなかったけど、おそらく彼は家族とあまり良い関係ではなかったと思う。特にお母さんと……


「そうかな。好きな人との関係より優先する事情なんて、あるのかな」

「そ、それは……」


 相原君が放った言葉は、鋭利な刃物のごとく私の胸にグサリと突き刺さった。結局はそういう事なのかなと思う。今まで、そう思わないようにしてきただけで。

 悠斗が家族の話をしたがらず、私と合わせようともしなかった事は、彼なりの事情があったのだと思っていた。でも、あんなメール一つで私との関係を断ったという事は、そういう事だったんだ。つまり、悠斗にとって私はそれだけの存在だったのだと……


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