委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
委員長と急接近
 なんだ、やっぱりただの偶然かあ……


 バーベキューですっかり腹は膨れ、シャワーを浴びて部屋でまったりしていたら、コンコンとドアがノックされた。


「どうぞ」


と言うと、部屋に入って来たのは母だった。


「もう寝るところ?」

「ん……どうしようか迷ってるんだ。正直疲れたから眠いけど、少しは勉強した方がいいのかなって……」

「今日は寝た方がいいんじゃない? 無理に勉強しても、頭に入らないと思うわよ?」

「やっぱりそうかな」

「そうよ。でも、その前にちょっと話さない?」

「うん、いいけど?」


 母は、部屋に備え付けのシンプルな木の椅子に座って脚を組んだ。ちなみに僕はベッドに腰掛けている。


「ねえ、バーベキューの時、真琴さんとどんな話をしてたの?」

「え? なんで?」

「別に深い理由はないけど、ずいぶん仲が良くなったなと思って、どんな話をしてるのか気になったのよ」

「仲がいいって、僕と真琴さん?」

「そう」

「まあ、確かにそうかな。少しだけどね」


 何かと僕に干渉したがる母ではあるけど、それにしてもちょっと変な感じがした。真琴さんもそうだけど、僕の言葉に反応し過ぎじゃないだろうか。僕なんて、大した事は何も言ってないのに……

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