失恋のその先に
私は両手を彼の口の前に持っていき大智のキスを遮った。目が合った大智は不満げな顔を惜しげもなく晒している。
「ちょっ、待って、待って」
「もう待たねーよ。お前の天然につき合ってたら、いい歳したオヤジになっちまう」
「だってこんな事しちゃダメだよ。大智には彼女がいるじゃない」
「はあ?そんなデタラメな情報、どこから仕入れたんだよ」
どこからって…。
だって社内の子とはつき合って無いようだから、別に居るんだろうなと勝手に思ってただけなんだけど。
大智は私から見てもイイ男なのは確かだし、彼女が居ないなんてことあるわけないでしょ。
「あ、でも大智。前に好きな子がいるって言ってたよね?」
「…それは…」
「ほら!いるじゃない。その子が彼女なんでしょ?」
「はぁー…。いいか、桜。俺の言う事をちゃんと聞け」
私の両手をベッドに押さえつけ大智は私を組敷いた。
今までにないぐらい真剣な眼差しを向けられて
、私はそれ以上余計な言葉を発する事が出来なかった。