Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
既に収穫時期に入っていて、今時珍しい光景を見た。



「ここは…稲架掛けをしているのか?」


「はい」


「珍しいな…」


今は、稲刈りと脱穀を同時に行う自脱型コンバインがあると言うのに。


「昔ながらの手作業で稲を刈り取っていて…私も収穫時期にはお手伝いにさせられていました」


「ふうん…」


俺は上着のポケットに入れていたスマホを取り出して、稲架掛けの光景を撮影した。



「古き良き時代の景色だな…紗月の田舎に来て良かったよ」


< 125 / 355 >

この作品をシェア

pagetop