嫌われ者に恋をしました

「そういえば、昨日のコンビニだけど」

 隼人は改めてお礼に行こうと思っていたことを思い出した。

「はい」

「もう一度、きちんとお礼に行った方がいいと思うんだ」

「それは、そうですね。……大変お世話になったので」

「じゃあ、鍵を替え終わったら、お菓子でも買って行ってみようか?」

「はい」

 もともと隼人はあのコンビニの夫婦には改めてお礼に行くべきだと思っていたが、それに加えて、あの夫婦に頼みたいこともあった。

「お礼と併せて、防犯カメラの映像をとっておけないか聞いてみようと思ってるんだ」

 隼人がそう言うと、雪菜は少し驚き表情を曇らせたが、渋々うなずいた。

 怖かっただろうし、追いかけられた映像なんて本人は見たくないんだろう。でも、瀬川は必ずまた来る。奴を追い払う脅しの材料として、映像は押さえておきたかった。

 二人で話した結果、あの夫婦には甘いお菓子というよりお煎餅だろうということになり、商店街にある老舗のお店で手土産を購入してから車で雪菜の家に向かった。
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