嫌われ者に恋をしました

「わかってしまいましたか……」

「まあね。でも、あいつらから聞く前に話しておいた方がいいかもしれないな」

 雪菜は黙って隼人を見つめていた。

「要点を話すと、前の彼女はね、販売促進課にいた時に一緒だったんだ。2年くらい付き合って結婚することになったんだけど、実は二股をかけられていて、彼女は向こうを選んだ。それが3年前。以上っ」

「……ええっ?」

「何?ええっ?って」

「それでお話はおしまいですか」

「そうだよ。これ以上細かく話す必要はないと思うし」

「……」

 雪菜はうつむいて考えているようだった。

「気になるの?」

「……はい」

「それはわかる気がするけど、聞いてもきっと無意味だよ。俺だって瀬川が気になって仕方がないけど、聞いたら腹が立ちそうだし、昔のことに腹を立ててもどうしようもないからね」

「そう、ですよね」

 瀬川のことを言われて雪菜は理解したようだった。

「雪菜を愛してるよ。それだけはわかって」

 雪菜はハッと顔を上げて隼人を見つめた。

「……それは、私も同じです」

「雪菜は言ってくれないんだ」

「えっ?」

「愛してるって」

「ええ!えっと……、私も隼人さんを……愛してます」

 雪菜は頬を染めて小声で言った。雪菜に言わせて満足し、隼人はニヤッと笑った。
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