続*俺様王子とキケンな契約!?
「それは…でも黙って行かなくたっていいじゃんか」
あたしたち……幼なじみなんだから。
一応。
「言うのダルかったんだよ。どーせ、新しい環境になりゃオレのことなんてすぐ忘れるしな。お前だってそうだろ?」
「わ、忘れないよ!言わなかったけどビックリしたんだから!ちょっと……寂しかったんだから」
渉がいきなりいなくなってしまって周りの友達もそうだけどあたしだって寂しかった。
いつも近くにいることが当たり前だったから尚更。
「今度はどうして帰って来たの?ホームステイとか言ってたけど理由あるんでしょ?」
「うーん、今はまだ言えねぇ」
な、何それ。
まさかあの部屋にずっと居候する気じゃないよね?
意味深に笑う渉はそっとあたしの頬に手を伸ばして来た。
「な、なに…?」
「理由。芽衣に会いたくなったから」