あの子の人形
「だから、僕のことは気にしないで神田さん達とご飯食べてきなよ。僕は友達と食べるからさ」
「……分かった。一緒にお昼、食べれなくてごめんね!」
クスッと拓巳くんは小さく笑う。
「だから、気にしなくていいのに」
「だって!」
昨日、お昼、一緒に食べる約束をしたのに、その約束を破ることになったんだもん。
申し訳なく思っちゃうよ。
「ほら、神田さん達が待ってるよ」
神田さん達のほうを見ると、倉木さんと山西さんは二人で何か話をしていたが、神田さんは少し不機嫌そうにじっとこっちを見ていた。
「早く話終わらせなさいよ」と言っているような目をしていた。
……少し待たせすぎちゃったかも。
「じゃあ、また後でね!」
拓巳くんと別れ、神田さん達の元に戻った。