あの子の人形
「ごめんね。待たせちゃって」
「……ううん。大丈夫だよ」
神田さんはお弁当を持って教室を出て行く。
……あれ?
「水瀬さん、何してるの?行くよ」
倉木さんは私の腕を握って誘導する。
「えっ?うん」
私はてっきり教室でご飯を食べるのだと思ったけど、どうやら違うらしい。
倉木さんに連れられた場所は屋上の前の階段だった。
神田さんは階段に座って待っていた。
「ここって、静かにご飯が食べられるのよ」
屋上は閉められていて入れない。
だから、屋上に行こうとする人がいないから人通りが少ない。