素直になりなよ、ドラゴンくん!
「勇者から変質者にジョブチェンジしたか」
「ちげえぇ!着ていた装備を捨てたら、こうなったんだよ!服を調達しようにも、なんか前いた世界(表舞台)には戻らねえし。魔法使いと僧侶までどっか行くし。つぅ、ぜんぶ、お前のせいだ!
女魔法使いは、『元々、勇者ってそんな好きじゃないのよね。ステータスバランスは良いんだけど、秀でたものがないっていうか。俊敏に長けた盗賊(シーフ)が一番。華麗に攻撃をかわして、さらには私に似合う宝石をモンスターから盗んでくれるし』とか、『わたしもにゃー。勇者しゃまよりも、がっちり筋肉ついた格闘家がしゅきにゃー。モンスターを一撃死させる攻撃力とか素敵だにゃー』だとか、魔法使いと僧侶が離れていったじゃねえか!」
「アグアグさん、フロステさんがね、そこの平原で雪を降らしてくれたので、雪だるま一緒に作りませんか?」
「あのいけ好かん、我が輩の二番煎じの色違い雑魚がいるならば行かんぞ」
「そうですか。じゃあ、私一人で行くので、アグアグさんは留守番してて下さいね」
「行ってやろう。行って、その雪原を吹き飛ばしてやろう」
「もー」
「聞け、おまえらああぁ!」
【勇者のこうげき!
勇者は石を投げた!】
「どんな攻撃でも、必ず1ダメージあるのがこのゲームのシステム!つまりは、9999個の石を投げれば、お前は死ぬのだああぁ!うりゃうりゃうりゃうりゃ!」
「地道な勇者だな……」
因みにながら、石は全てドラゴンの風により明後日の方向に飛んでいく。背に乗るレキに当たっては大変だの思いであった。
「あまり我が輩たちを追うならば、貴様を屠るぞ。我が輩はともかく、こっちの僧侶レキはレベル3。貴様みたいな雑魚でも、倒すには十分の理由がある」
レベル上げて、色んな魔法を覚えたいだろう?とトライアグルは、レキに言う。
かくいう、レキは、首を振った。
「レベル上げとかいいですよ。この世界は平和ですし、争うこともない。それに、アグアグさんがいてくれるなら、私はそれで幸せです!」
いいこいいこつきの言葉に、トライアグルは顔を真っ赤にさせるのだった。