悪夢の少女
「…先生。私は…自分の気持ち…とか。
まだ、よく分からない…
人間をすぐ信じる…のは、無理。
少しずつ…人間のいいところ、探す。」
これが私の本当の気持ちだった。
同じ一族が捕まってるところを見てしまった以上
そんなすぐには…信じることができない。
「そう…まぁ…仕方ないわよね。
自分の気持ちが分からない…か。
ルリらしいわね。
もしかしたら気づいてないだけかも…ね。」
「…なんて言った。」
最後の部分
声が小さくて聞き取ることができなかった。
「フフ…なんでもないわよ。
少し長話しすぎちゃったわね。
もう手当ても終わったし、帰っていいわよ。」
…あ…
もう30分以上たっている。
…瑠李…怒ってる…かも…
「…ありがとう。」
私はお礼だけ言うとダッシュで屋上に向かった。