悪夢の少女

「………あ。」

瑠李が私の方を見て顔を真っ青にする。

私の顔には何やら冷たいものが張り付いている。

左手でそれを掴んで顔から引き剥がす。

…これは…

どっからどう見ても雑巾。

カビ臭い雑巾。

それが…私の顔面に…

「………瑠李。」

低い声であいつの名前を呼ぶ。

「ふぁ、ふぁい!!!」
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