【完】恋愛条件
『…っ!!』
目が覚めると白い天井が目に入った。
額には汗がビッショリ。
『夢…かっ』
カレンダーを見れば、今日が約束していたお祭りの日。
何とも言えない不安が募った。
『…蓮っ』
夢で見た事が現実になるんじゃないか…
私から離れて行かないか…
頭はそれでいっぱいだった。
―…
浴衣も着付けをお母さんにしてもらい、支度が完了した。
窓から見える空はオレンジ色…
暗くなれば楽しみにしていた蓮とのお祭り。
「朱祢ー!!外にお友達来てるわよ!」
『…え?』
自分の部屋でくつろいでいると、階段の下からお母さんの声が聞こえた。
お友達って…、まさか…
逸る気持ちを抑えながら階段を駆け下りる。