【完】恋愛条件
走りにくい浴衣の足下を少しまくって、玄関のドアを勢いよく開けた。
「うぉ!!ビビったー!!」
『蓮!!何で?!』
ドアを開けるとやっぱり蓮の姿があった。
しかも、私服着てるから格好いいっ!!
って…、まだ夕方だし。
待ち合わせ場所だって学校前のはず…
「迎えに来たんだよ」
照れくさそうに顔を手で覆った。
胸がキューっと締め付けられる。
彼氏、万歳!!
グッと拳を握った。
「あら、いい男じゃない♪」
「…っ!?」
『お母さんッ!!』
私の後ろにいつの間にか居たママ。
しかも蓮を見てニヤニヤ笑ってるしーっ。
「はじめまして、三浦蓮と言います!
朱祢さんとお付き合いをさせて頂いてます!」
『…蓮』
礼儀正しくお母さんと向き合って頭を下げた。