【完】恋愛条件
『…』
「いやー、やっぱり最初はジェットコースターだろ!」
安全バーを下ろして、出発前に怖さで固まる私に向かって平気な顔をしてケラケラと笑う竜ちゃん。
実は、無理矢理乗せられました。
しかも、苦手と言ったのに。
゛発車します。安全バーにしっかりお掴まりください。゛
━ガタンッ
『!!!』
「おぉ、やっと動いた」
カタカタカタと高い音を出して先へとゆっくり進む、もうこの緊張感で無理だ。
なんて言うのかな…
落ちる時に浮かぶ感覚が無理なの!!
急降下するのが本当に辛い!!
「おい、朱祢大丈夫かよ…」
『あははー…』
声では笑っても顔は真っ青。
━ガコンッ!!
ジェットコースターは昇りの部分でさらにゆっくりと傾きながら上がって行く。