【完】恋愛条件
『…』
ジェットコースターを終えて近くのベンチに座って疲れがドッときた。
「元気だせよ!」
あんなに激しいジェットコースターにも関わらずケラケラと隣で元気に笑う竜ちゃん。
よく、あんな乗り物に乗って平気でいられるよね…
「なんか飲み物買って来るよ!」
肩をポンと叩いて竜ちゃんは飲み物を買いにどっかに行ってしまった。
取り残された私はベンチにもたれかかって、フッと周りに視線をやった。
『……ぁ…』
遠くの場所で黒髪の男の子に目が入った。
背丈も似てるし…、まさか…っ
私はベンチから立ってその遠くの人物を目指して無我夢中で走っていた。
━…
「れーん…、完全に見失ったじゃんか…」
「は?!俺のせいじゃないだろ!!」
広い園内で朱祢達を見失って俺達はグルグルと探すが、なかなか見つからず結局は何故か俊に俺のせいだと言われる始末…
「あ、一匹見っけ」
「あ?」
急に浅田が何かを発見して立ち止まり右の方に指を指した。