【完】恋愛条件

また雑誌に目を向けた朱祢。

横顔を見ると羨ましそうに見ていた…




━…



あんな行きたそうな顔してて、しかも目の前に特集の観覧車があれば…



「まさか、アイツッ!!」


行く宛を見つけ出し、俺はまた走って観覧車に向かった。














色んな色に変わってグルグルと回ってる観覧車。
段々と夜になるにつれて綺麗に見える。



『いいなー…』


顔を上げて一歩下がり、大きな観覧車を眺める。

でも、一人で乗るのもな…



『はぁ…』


一体何回目の溜め息かな??
きっと数え切れない程してるだろう。



『そろそろ戻ろ』


さすがに竜ちゃんにも悪いし、と思って来た道を引き返そうとすると…



『…』


来た道から一人の黒髪が走ってこちらに向かっている。

きっと彼女との待ち合わせかな??

とか、軽く人事のように考えていた。



< 87 / 242 >

この作品をシェア

pagetop