モテるんは俺の趣味やっ!
西門のあたりは研究棟などもあんまりなくて、この南キャンパスの中でも、最もひと気がない場所の一つだ。
樹々が生い茂る遊歩道を、あたしとたっちゃんはのんびりと歩いて行く。
暗くて人目につかないので、手をつないで肩を寄せ合いながら歩くカップルなんかが何人かいる。
前を行く二人は、女の子がときどき甘えるように男のほうを見上げて、男も「かわええやっちゃ」てな顔で微笑んで見下ろしている。
かと思えば、向こうでは、痴話喧嘩中らしいカップルがいて、女の子がつかつかと歩み去ろうとするのを、男が慌てて手を引いて止めようとしている。
「………青春やのお」
あたしがふざけた感じで言うと、たっちゃんも調子を合わせて、「甘酸っぱいのお」と笑った。
「そーいやな、たっちゃん」
「ん?」
「たっちゃんて、彼女とかおらんよな」
「ん? おらんよ?」
当然やんか、と言わんばかりに、たっちゃんは答えた。
「なんでやの?
そないモテた言わんばかりモテたい言うとんのに、彼女は欲しないん?」
あたしが訊ねると、たっちゃんがにやっと不気味な表情になる。
「ふぅん、ミサキ、俺の恋愛事情が気になんねや?」
樹々が生い茂る遊歩道を、あたしとたっちゃんはのんびりと歩いて行く。
暗くて人目につかないので、手をつないで肩を寄せ合いながら歩くカップルなんかが何人かいる。
前を行く二人は、女の子がときどき甘えるように男のほうを見上げて、男も「かわええやっちゃ」てな顔で微笑んで見下ろしている。
かと思えば、向こうでは、痴話喧嘩中らしいカップルがいて、女の子がつかつかと歩み去ろうとするのを、男が慌てて手を引いて止めようとしている。
「………青春やのお」
あたしがふざけた感じで言うと、たっちゃんも調子を合わせて、「甘酸っぱいのお」と笑った。
「そーいやな、たっちゃん」
「ん?」
「たっちゃんて、彼女とかおらんよな」
「ん? おらんよ?」
当然やんか、と言わんばかりに、たっちゃんは答えた。
「なんでやの?
そないモテた言わんばかりモテたい言うとんのに、彼女は欲しないん?」
あたしが訊ねると、たっちゃんがにやっと不気味な表情になる。
「ふぅん、ミサキ、俺の恋愛事情が気になんねや?」