モテるんは俺の趣味やっ!
「どあほぅ!!」






あたしはたっちゃんのスネを目掛けて、回し蹴りを繰り出した。




ところが、意外にも運動神経のいいらしいたっちゃんは、ぴょんと後ろに跳んで華麗に避けてみせる。






くうーーーーっ!!



腹立つわぁっ!!!







「ひどいわ、ミサキ!!


当たったらどないすんねん!!」






「あほか、当てにいってんやんか!!


大人しゅうそのスネ差し出さんかい!!」






「いやーっ!!


俺、痛いのとかほんまに無理やねん、どえらい怖いねん!」







たっちゃんが身を縮めて、いやいやと首を横に振る。







「そないぶりっ子しても可愛ないわっ、きもいだけやっ!!


せめておもろかったら許したるけど、残念ながら全くおもんないしな!!」






「ひどぉーっ、大阪人に『おもんない』とか、『死ね』言うとんのと同義やで!?」






「あんたは存在しとるだけで前代未聞におもろいんやから、余計なことせんでええねん!!」






「えっ、なんなんそれ、つまり俺はおもろいって褒めてくれとんの!?」






「あほかっ、存在自体がやっすいコントみたいなもんや言うて全力でけなしとんねん!!」








思わずヒートアップしたところで、周囲のカップルたちの冷たい視線に気づき、あたしたちは我に帰った。







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