モテるんは俺の趣味やっ!
「ミルキーはママの味〜♪


あ、ミルキーとミサキーて一字違いやな。


ミサキーは俺の味〜♪、なんちゃって」






楽しげに歌うたっちゃんの声を右から左に受け流し、あたしは箱を開けて、ミルキーをひと粒とりだす。





レトロでポップな包み紙の中から、クリーム色のいびつに丸い飴玉が出てきた。




口に含むと、ほんわりとした懐かしい甘さが、なめらかに広がる。






「………んー、ミルキーうま。


たっちゃんも食べる?」






たっちゃんは目を細めて、軽く横に首を振った。






「ええよ、俺は。ぶどうジュースと食い合わせ悪そうやし。


残りはミサキ持って帰り」






「まぁ、たしかにそやな。


ほな、お言葉に甘えて」







あたしはパーカーのポケットにミルキーの箱をしまった。





あたしたちはぶらぶらと西門のほうへ歩き出す。






少し肌寒かったけど、アルコールで少し汗ばんだ首筋を夜風が撫ぜていくのは、心地よい。







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