モテるんは俺の趣味やっ!
「ほんまやなぁ、俺、我ながら、えらいわがままやわぁ」







たっちゃんは他人事のようにあっけらかんと言う。







「ほんでミサキは、そんな俺のわがままにいっつも付き合ってくれてんもんなぁ。


ほんま、ミサキて優しいわぁ。



ミサキー、愛しとんでー!!」







そう叫んだたっちゃんは両腕をがばっと広げて、あたしに抱きつこうとしてきた。






あたしは即座に身を翻して、華麗に避けてみせる。






「気色悪いこと抜かしとんな!!


あんたの無差別な愛なんかいらんっ、願い下げやっ!!」







「ひどぉー、冷たいわー!!」






「冷たいことあるか、ほんまのことやん!


あんたは無差別に愛を求めて無差別に愛を与える、しょおもないやつやんか!


そんな安売りの愛は、あたしは要らんっちゅうてんの!!」






「そぉかー、ミサキは『あたしを愛するならあたしだけを見て♡』ゆうタイプなんやなぁ」






たっちゃんはしみじみと頷いた。





なんちゅうこと言うねん、こいつは!!







「気味悪いから♡とかつけんといて!!


それになぁ、あたしは、べつに、愛なんかいらんの!!


『あたしだけ見て』もなんもないわ!!」








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