モテるんは俺の趣味やっ!
あたしが内心首を捻りながら前を向くと、すでに西門が見えていた。





話に夢中になっていて全く気づかなかったけど、いつの間にか大学の構内に近づいていたらしい。






あたしは門の中に入ろうと、身体の向きを変えた。




でも、その瞬間、後ろから、「なぁなぁミサキー」とたっちゃんが甘えた声であたしを呼んだ。






「なに?」と振り返ると、たっちゃんは妙に情けない顔をして、西門を通り過ぎた先のほうを指差している。







「えらい歩いたから、俺しんどなってもぉたわー。


そこの公園でひと休みしていこーやー」







「はぁっ!?」







たっちゃんの発言に、あたしは度肝を抜かれる。






「なにあほ抜かしとんねん!!


あんたが自分で、こないへんぴなとこにあるコンビニ来たい言うたんやんけ!!


付き合わされたんはあたしのほうや、せやのにあんたが疲れたとか、ほんまわがままなやっちゃな!!」







いくらあたしの堪忍袋の緒が比類なく頑丈やからって、そろそろ切れてまうで!?





でもたっちゃんは、そんなあたしの剣幕をものともせず、えへへと頭を掻きながら照れたように笑う。







< 87 / 270 >

この作品をシェア

pagetop