憂鬱なソネット
「それにしても………連絡くらいくれればよかったのに、なしのつぶてだったし。

電話の一本でも入れてくれれば、あんなに心配しなくて済んだのに。


ていうか、なんでわざわざ結婚式の直前に旅なんか行くのよ?

しかも、本番にも大遅刻だし!」




怒りや恨みがまだ解消しきれなくて、あたしは愚痴ぐちと文句を言ってしまう。



寅吉はまた「ごめん、本当にごめん」と繰り返した。




「言い訳がましくなっちゃうけど………。

連絡できなかったのは、どこに行っても電話が見つからなかったからで。

しかも、国際電話ってなると店も嫌がるし。


今日の遅刻は、本当になんて言ったらいいか………時差があること忘れてたんだ。

俺って本当に馬鹿だよね………」




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